黄砂も化学兵器に見えるようでは
日本人が読んだらショックを受けるぞと、米国通で知られた日本人ジャーナリストが紹介していて気になっていた本が、早速邦訳されて登場。今が旬。
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SHOWDOWN(対決)―中国が牙をむく日 著者:ジェド・バビン,エドワード・ティムパーレーク |
現在の緊張関係を見れば、今年の夏に何か飛んできても不思議はない。蚊ではない。黄砂でもない。終戦記念日あたりに巨大な花火だ。本書では来年の大統領選あたりの出来事として描いているが、その時間軸感覚も結構妥当なものかもしれない。
しかし結局、大量破壊兵器ではなくて、『あちら側』の技術で戦況が決するという話にもってゆくか。有り得ないて。あんたの国のセキュリティ担当はそこまで唐変木じゃないて。
気になるのは、わが国。国家の中枢を担うシステムにも平気で『最先端のVistaを使ってます』なんて嬉しそうに説明するのはまだしも、コスト競争のあげくに、かの国にソフトウェア製造を丸投げしてる懸念は拭い去れない。ソフトウェアの試験は、想定内の条件で正しく動くこと、これが基本と思われている。だが、あらゆる状況で想定外の挙動を示さないこと、その試験はそもそも難しい。だから、製造側で悪意あるコードを埋め込まれる可能性は払拭できない。
だから、国家の安全保障を脅かしかねない中枢システム、国防以外にも東証のシステム等も含まれる、そのシステムは、ナショナリズムだ非関税障壁だ血税の無駄遣いだと外圧がバンバンかろうと、純正日の丸チームで開発・運用・保守しなければならないのだ。さもなくば、本書が示すとおりの潜在的セキュリティホールを内在させる可能性大となる。
ところで、本書は、読み物としては、あまり面白くないかもしれない。ビバリーヒルズ白書というか、なだぎ武と友近がやってる、わざとらアメリカンのかけあいを彷彿とさせる。国際衝突のシミュレーションに価値があるわけで、トム・クランシーのようなエンタメ本を期待しちゃ駄目。
しかし考えてみれば、地下資源が全然無いというのは、この期に及んでは、最大のメリットかもしれない。あの国では、侵略の旨みが皆無と判断するだろう。攻めてもそこには大量のヒトしかいない。それも、メンタリティはいわゆる武士道。金じゃ動かん奴も多いし、世界に流出して復讐のときを待つ、なんて、対イスラムの話か、もうひとつのイスラエルか、日本沈没第二部の世界か。
ないない尽くしも抑止力。
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