2012年5月26日 (土)

ヤマダ電機さんのパソコン5年保証が変わったときいて

サクサク動くスマホ、

MEDIAS LTE、

これを使いはじめてからというもの、

ね、

あんまりパソコン、

使わなくなりましたワ。

 

Smapho

 

ってパソコン屋のお前が、

言ってちゃ駄目だろ。

 

そんな自分でありますが、

それでも結構しょっちゅう、

ヤマダ電機茅ヶ崎店さんで、

パソコンを買ってます。

 

もちろん自分のお金で、

じゃないけど。

 

Callsupport

 

その際の、

延長保証、

これがこの記事のネタです。

 

延長保証の経済性。

これについては諸説ある。ええ。

だけど、購入価格の5%で本当に全部カバーしてくれる稀有なサービス。

 ※ ネット上には色々がありますが、

   少なくとも茅ヶ崎店さんに関しては、

   そのとおりに運用されてきたと私は理解してます。

なので、必ず入ったほうがいいですよ、と。

機会あるごとにお客様にはそう説明させていただいてきた。

 

いや、私は店員さんではない。

 

店員様には煙ったい存在だろう、むしろ。

用心棒のようなコンサルタントのような、

歩くSiriのような生命体として、

オンデマンドでそこに参上させていただく、

お客様側の助っ人というのがその正体だ。

 

今回は延長保証についての店員様の説明が、

いつもと違う。

気合が入っている。

時間をかけて説明してくれる。

 

あれは、

ええと、

(遠い目をして)、

数日前のことだ。

 

これから延長保証に入るお客様につきましては、

ハードディスク液晶消耗品の扱いです、

今までどおりに完全に保証されるわけではありません、

さらに購入金額が保証金額の上限となります

という。

 

※ 正確なところは店舗の担当者様にお尋ね下さい。私は何も責任とれないので。

 

もともと寿命が3年ぐらいしかないハードディスク。

なのに5年も保証してきたというのだから、

それだけでも頭が下がる思い。

他社様他店様では、

なんだかんだと条件をつけて、

無茶な保証修理依頼を、

スマートにはねつけてきた。

そうでもしなきゃ赤字になるはず。

なのに、そういう条件をつけず、

必ず無償修理に応じてきた稀有な存在。

それが、まあ、他社他店並みになりました、

そういうことにすぎないのだけど、

やっぱり残念だ。

 

ある日、突然、

カッチーン、カッチーン、

こういう異音とともにハードディスクが壊れる、

こういうありがちなリスクに備えるには、

メーカー保証の切れる1年後を目標に、

ちょっとづつちょっとづつパソコン購入貯金をしてゆく。

これしかないということになるのでしょう。

 

こうでもしないと、パソコンも売れないのでしょうね。

なにしろ、

パソコン屋までスマホにはまる、

ポストPC時代、

なのだから、

すでに。

2012年5月14日 (月)

環境がハザード化してクラウド化とコンシューマ化進む

スーパーセルによる竜巻が大きな被害を出した次の日、5月10日、雷の被害を受けた近隣の皆様に心よりお見舞いを申し上げます。

かくいう自分はといえば、平塚に落雷して大規模停電したとき、辻堂のテラスモール湘南にいた。一瞬フロアの照明が落ちて、すぐに回復した。これは自家発電に切り替えた、ということのようで、一歩モールから外に出てみると、付近は停電して、駅につながるエスカレータもエラーを表示して停止している。東海道線は、到着はしたのだが、ドアを開けっ放しで発車しようとしない。平塚で信号が停止して、各駅と駅間線路上で電車が立ち往生しているという。駅にいてドアが開いているのはまだマシな状況といえる。

ということで、インフラの意外と脆弱な一面を体感することとなったが、この落雷でIT機器を損傷した企業様も少なくなかったようだ。エンタープライズ向けのプロプライエタリな機器はお役に立てずまことに申し訳ございません。取り寄せるのに数週間かかる場合も珍しくないでしょう。その間ビジネスが止まるのかと思うと、経営者や管理者の方のご心配はさぞやと察するにあまりあります。

こういうとき、量販店に走って代替機を買ってくる、なんて芸当ができるコンシューマ化されたシステムは、サバイバル性が極めて高いといえる。そんな安っぽい機器なんて、と馬鹿にすることなかれ。お宅様の通信機器は最近いつ壊れましたか?一年以上ノンストップで動いているでしょう。そうそう壊れるものでもないし、調子が悪くても電源を一度抜いてもう一度差し込めば、だいたい直るでしょう。そういうのが頻繁にあったら困るが、実際あってもせいぜい一年に一度でしょう。

自然災害でもビジネスをストップさせないために、システム資産はクラウド上に移行できるものから移行したい。それは企業の大小を問わない。消費者市場で広く使われている技術を組み合わせて作られたシステムなら、担当者が不在でも、他のスタッフでなんとか復旧、運用できる可能性が比較的高いといえる。

言ってみれば、ブリコラージュなシステム、今後はこれじゃないかと思うのです。

2012年3月16日 (金)

趣味が高じる→実益となるそういう稀有な桃源郷

オンにもオフにもウォーキングが組み込まれた生活。

そういう健康的なライフスタイルを続けているうちに、
ちょっとやそっとの負荷では身体がへたらなくなってきた、
そういう気がする。

辻堂図書館から茅ヶ崎への帰路、その経路にあたる、

桜道。

 

もうすぐ茅ヶ崎駅なんだけど、小休止したいかなと思う頃、
その店が目の前にあらわれる。

通行人で、見入ってしまう人もよく見かける。

ショーウインドウから見える、店内のインテリアが、すごい。

インテリア、いや、要するに大量のプラモデルだ。

その完成度が、すごい。

若い従業員さんが作ったのだろうか。あるいは、御子息か。

キャラクター系にまったく興味のない自分も、それが、
コミック系というか、アニメ系というか、そういう方向性で、
ものすごい人気のあるカテゴリのものであることは、
かろうじて知っている。

その店は、ゲームとかコミック系の店ではない。

リフォームとか特に水まわりでは茅ヶ崎でもっとも名前を
よく聞くクロコスという業者さんのお店だ。

見ていて飽きない。

眺めているうちに、中華料理店の床下のジオラマを思い出した。

あれは、南湖の口福居(コーフジ)さんだ。

今や、茅ヶ崎名物。

私の記憶に間違いがなければ、オーナーさんの趣味が高じて、
のはずだ。隠れ鉄ヲタの私にとって、あれはすごく楽しい。だけど、
興味のない人にとっては、落ち着かないし、必然的に子供連れの
客が増えて騒々しくなって、居心地が良好でないと感じる場合もあるらしい。

だけど、(意外なことに)中華激戦区の茅ヶ崎にあって、
ジオラマという意表を付くオプションは、
店の知名度向上に強烈な武器になっていると思う。

アドワーズやSEOにゲンナマを大量に突っ込んで、
経営のバランスを微妙にするリスクをおかすよりは、
こういう誰にも真似のできない余技で本業の知名度を
あげてゆくという作戦は、すごく参考になる。

ランチェスターじゃないけど、ランチェスターの心、的な方向性をもつ。

わたしの余技って、何があったかな。

いちど棚卸しして、作戦を練り直してみたくなってくる。

2012年3月 9日 (金)

ITサービス系業界における紺屋の白袴で赤面トリコロール

SEO(検索エンジン最適化)でいうところの、

サテライトサイト、

いずれその開発用にと独自ドメインを

いくつか取得してある。

そういう「工事予定地」みたいなサイトでは、

WordPressをインストールし、

ブログの記事を数件アップしただけ、

その状態で放ったまま忘れていることが多い。

そういうサイトのひとつ、

とある西湘の地域の属性を冠した、

結構クールなドメイン名をもつサイトが、

本日の記事の主役である。

ひさしぶりに開こうとリンクをクリックして、

ウイルスバスターが反応した。

よからぬビジネスに用いられたサイト、

とかなんとかいう理由で、

ブロックされて、表示できない。

ずっと放置してたから、

「お問い合わせ」するのも恥ずかしかった。

だけどこればかりは自力で解決できない。

製造元のトレンドマイクロ社殿に対応いただかないと。

大袈裟な話じゃないかもしれない。

信用問題に繋がる可能性はあまりないけど、

お知らせしておく問題には違いない。

こうして、代表電話に、

「誤検出と思われますが」

と電話した。

で、今は緑の安全チェック済みマークがついている。

※ 迅速な対応をいただきありがとうございます。

さらにその際、もうひとつ気になったことがある。

このブログと双子の関係にあるホームページ、

ねっと猫の手のサイトについてだ。

消費者様向けの商売をする上で、

一番大事で丁寧に作ってあるサイトに、

未調査のクエスチョンマークがついていた。

こちらのブログが緑の安全マークなのに、だ。

脅威が報告されたわけでもないのに、

グレーのアイコンが付けられて、

なんか危険な感じで、

クリックしたくなくなるでしょ。

そこがミソ。

ちなみに、同じようなことは、

他社ウイルス対策ソフトでも起こる。

結構ショックなものである。

中小零細業者は後回しなのねと諦める?

それが大人の行動経済学原理、

なんて美学が滅びにつながる市場原理主義。

ググってみれば、

製品版利用者はそのシリアル番号を用いて、

お問い合わせできるパスが用意されているという。

だが、

無料のお試し版ユーザ、

こちらは駄目、という情報も。

なにやらマッチポンプか、

あっぱれ商売上手か、

すわ悪徳ビジネスかと思わせる構造にすら、

見えるかもしれない。

が、

ちゃんと調べれば、

誰でも調査は頼める、

そういうオチ。

代表電話で、

これこれのサイトを評価下さい、

こうお願いするだけであった。

※ 迅速に対応いただきました。ありがとうございます。

が、いずれにせよ、

商用サイトとしては、

遅きに失した。

特にそれが、

パソコン出張サポート、

信用第一の消費者様向けのサイトというのなら、

なおさらのこと。

SEOを頑張って、

検索でせっかく上位表示されても、

うちだけクエスチョンマークが付いてる、

そんな状態では、

商売につながらない。

機会損失はかなりのものだったかも。

※同業他社様でも依然未調査のサイトが少なくありません。
この記事をお読みいただいておられましたら上記手順にて、
早急に状態を改善されることを強くお奨め申し上げます。

2012年2月23日 (木)

WiFiではダウンロードできません

新し物好きの自分にも困ったもの。

発売後まだ1週間のMedias LTEに飛びついて、悪戦苦闘、という話。

 

ひとえに、パソコンサポートなどという商売をしているから。

スマホなんて、まだまだ未熟、

ノートパソコンとデータ通信カードが最強、

そんな顔してます。

 

お客様の前ではスマホを見せません。

ひたすら、DellのゴツいWindows7Professionalノートに、

EMobileのデータクライアントを付けて使います。

 

でもこれ、演出、のようなものです。

大流行中のステルスじゃなくて、

あからさマーケティング。

 

しかるに水面下では、

AndroidやiOSのアプリケーション開発技術の研究を進めている。

ホームページのスマホ対応工事が佳境に入っている。

なにしろ、ソフトウェアのディベロッパーなのだから。

もともと。

 

Medias LTEの話だった。

 

スタートアップガイドを頭から順にこなしてゆけばよかった。

フラット定額契約なのに、

パケットを減らそうと、WiFiに最初に接続したのがいけなかった。

 

スマホのWiFi接続設定が商売の一角を占めるようになった今、

これを最初にやろうとするのは職業病のようなもの。

 

販売店の方がわざわざページの端を猫の耳状態に折ってくれていた必須項目、

spモードメールアプリのダウンロード、

これが失敗する。

 

初歩の初歩でのダウンロード失敗、

こんなの想定してないのだろう。

こういう場合の対処方法なんて、

マニュアル見ても書いてないし、ググっても出てこない。

ちなみに、紙のマニュアルはついてないからダウンロードして探すことになる。

検索できるから紙のマニュアルより結果的にはずっと親切というだ。

 

四苦八苦の後、モバイル回線経由かをチェックしてる可能性に思い当たる。

WiFiを切ってXi(クロッシィ)、

というかNTT茅ヶ崎局を中心にXi未整備区域がひろがるという、

そのなかでもさらに、

時間の止まったサザン通り周辺区域のことであるから、

Foma接続となってしまうのだが、

モバイル回線経由にする、

そうすると、あっさり動作完了。

 

こういうの、書いとく必要もない常識なんだろうか、

私だけが知らなかったというような。

 

2012年1月16日 (月)

さてこそ時代はやさしさを求めている、とはいえ

パソコンサポートという商売について。

手に職、みたいな技術系のお仕事と思ってらっしゃる方は少なくない。が、ビジネスとして成立するか否か、その半分は接客業としての価値で決まる。

黙々とトラブルシュート、結果だけを求められる場合もあれば、パソコンの使い方などに関するお客様の相談にお応えしたり、世間話をしながら手を動かすことも多い。

そして文藝を愛好されるお客様のお宅では、この時期、芥川賞や直木賞が話題になることもある。

あの受賞作は読んだかとか、そういう話に止めておけばよいものを、口がすべった、ということになるのだが、実は候補作は全部目を通すことにしてまして、なんて言ってしまってから、なんやそんな暇なんかいなと思われたか、ある種の自慢に聞こえてしまったか、そのお客様からはその後しばらくお呼びがかからない、なんてこともあった。

だが、この際だからカミングアウトしておくのも悪くない。

候補作は、読むようにしている。

明日選考結果が発表される第146回についても、芥川賞候補5作と、直木賞6作のうち恩田陸「夢違」と真山仁「コラプティオ」が既読で、残り4作も来月中には読むつもりだ。

自称恩田陸ファンたる自分としては「夢違」に受賞して欲しいが、恩田作品のなかでも出来が良いとは言えない部類であろう「夢違」では、受賞するのも奇跡の部類か。長いなが~いぐだぐだの中盤のまま最後までお付き合いさせといて、フィニッシュだけスマートに簡潔に決めすぎ、ぺたって貼ったようなエピローグって、どうなのだろうか。

片やタイムリーすぎる「コラプティオ」。暇つぶしにさらりと読むには面白いが、時代を語るかのように順調に生産され、時とともに急速に順調に色褪せてゆく大量消費型作品のような気がしないでもない。これを代表作とされたら真山仁さんも不本意ではなかろうか、と。

さて、芥川賞は円城塔「道化師の蝶」を推したいが、そうはならないだろう。

芥川賞にしろ直木賞にしろ、候補作にノミネートさえしてくれれば、私はその作品に出会うことができる。だから、この賞の存在に感謝する気持ちの大部分は、ノミネートの段階に向けられる。どの作品が受賞するかは実はあまり興味が無い。受賞作の選考は、文壇の重鎮の先生方によるパフォーマンスの場であり、お祭りとして楽しむべきなのであって、マジな顔してそりゃおかしいだろうと年に2回も怒るなんて、風物詩にせよ、いささか疲れるのだ。

バカみたいな作品ばっかりだ、石原選考委員はそうコメントしたと伝えられる。

実際に読んでみれば、バカみたいという言葉でひと括りにできるわけがないことはすぐわかる。バカみたいは、後述するように、時代の空気への過剰反応を危惧するレトリックではないか。私にとっては、純文学とカテゴライズされる作品はかくも多様であったかと再認識させてくれる機会となった。

広小路尚祈「まちなか」は、他の作品であれば「ムダ」として削ぎ落とされる会話と心模様のヒダひだまでご丁寧に全部書いてしまうところから強烈な魅力が生まれていると感じる。夜中に布団の中で読んでてゲラゲラと笑い出してしまう。それも何度も。これをバカといえばバカと言えなくも無いが、それまで捨ててた内臓をホルモンだとかモツ鍋といった美味しい料理のカテゴリにまで育てた慧眼、江戸時代には猫もまたいだ脂身をトロとして最高価格の料理にでっちあげてしまう気合。いやちょっと違うか。いずれにせよ新しいと感じさせるナニカがある良作と考える。

円城塔「道化師の蝶」を私が何度読んでもよくわからないと感じるのは、抽象画を子供が見てちんぷんかんぷんという状況に似ているのだろう。難解このうえない喩え話の集成であろうこの作品が、それでもすこぶる面白いと感じるのは、わけのわからないものが好きという私の嗜好のゆえだけではなく、ちりばめられた断片的ウィットがそれなりに理解できて雲間に青空を垣間見せてくれるかのように脳内の御褒美になっているからだろうと思う。解読の助けを得ようとネットで検索してみつけたウラジーミル・ナボコフの研究者さんの解説、これによって最後の部分の理解が少し進んだ。こういう決定的ヒントがあっても全体を俯瞰することが困難というのに、ヒント無しの無手勝流で読み解くことなど不可能だろう。作中作『猫の下で読むに限る』で示唆されるように短時間で読んで深堀りできない前後2頁しか記憶できない超劣悪TPO下でも十分に楽しめる作品となっているから心配はいらない。吸血鬼を倒す銀の弾丸ならぬ、着想という蝶をつかまえるための銀の糸の網とは美しい。全体を俯瞰しても謎は解けないし、謎を解く楽しみが想定されているわけでもない。作中作で作品が始まるなど構成もややこしいこと。これが、遊び、ということなのだろう。パターンの遊びだ。文と数式と幾何模様と編み物と、さらに建造物やきっと音楽まで含意されてて。そう、パターンがキーワードだ。明らかに理系の、コンピュータ・リングイスティックスあたりの素養を強く感じさせるスタイルとコンテンツ。Wikiで経歴を見てみればやはりというか、理学部物理学科というハードサイエンスのご出身で、しばらくウェブエンジニアをされていたという、なるほど納得のバックグラウンド。前作「これはペンです」の文の自動生成のくだり、将棋の名人がコンピュータプログラムに負ける時代であればこそ、文壇への挑戦とも揶揄とも受け取られかねなかったかもしれない。対する本作は、とえいあえず当たり障り無いテーマを装いながらも書き手と読み手の追跡劇など合い通じる空気感もある。さらに安部公房作品に通じる面白さを感じると言ってしまっては、「あれれこの人全然読めてないよ」と露見することになるかも。確かにね、読めてる気はしません。

石田千「きなりの雲」は、文体ではなくてコンテンツがいい。ややこしい男女の機微を女性の感性からほっこり描く。のめりこみ感情移入してなんぼの作品であって、他の種類の人になりきって共感することが好きでない人できない人が読んでも面白くもなんともないだろう。バカみたいといえないこともないというのも、そういう意味で理解できる。

吉井磨弥「七月のばか」は序盤から想像もできない特殊業界インサイドストーリー。女の人生いろいろの群像モノを男の視点オトコの感性で描いていて、最後にちょっとしたカタルシスも用意されてて、娯楽として読み物として候補作中で一番楽しめたと思う。純文学なのだろうかと野暮な質問をするなら、スタイルに新しいところは無いと思うし、むしろ直木賞の俎に載せられるべきなのかもしれないが、ポイントは雑誌「文學界」に掲載され単行本になってないというところか。純文学と大衆小説をキッチリ区別することに特段の価値があるとも感じられないところ。

田中慎弥「共喰い」は男と女のエログロと父と子の血の狂気。不衛生と腐臭と塵芥にまみれた獣たる人間の本来の姿、か。ドメスティックで、昭和の終わりという意外に新しい時代のしかし古色蒼然の空気感。どろどろすぎて読んでると嫌になってくる人もおられよう。私は途中から斜めに目を動かす誘惑に負けた。だけど、これが今回146回芥川賞の本命だ、たぶん。新喜楽の宴席で文壇の先生方のツマミとするに十分な毒を含んだ作品は他に見当たらない。

時代はやさしさを求めている。これは、作家として知られるお客様から示唆いただいた言葉だ。文藝作品でも難解なものが好まれる時代ではなく、候補作も「道化師の蝶」を除き比較的平易なものが揃ったと思う。バカみたいな作品ばっかりだというコメントのは、この側面を捉えたのだと考えることもできる。出版業界もさることながら、今や、表現に関するものはあまねく、やさしさが求められるのだろう。たとえば、広告宣伝を必要とするあらゆる業種において、コピーはやさしく、優しく、易しく。テレビCMでもダイワニャンやダイワワンのほうがダイワマンより親しみやすく、その可笑しさもわかりやすい。

だけど、である。やさしくヒューマンインタフェースを整えることで、コンテンツの価値を減じてよいというわけでもない。フロンティアはフロンティアでいい。ナボコフって誰、っていう私のような人に完全に理解できる形で道化師の蝶をリライトする必要など無いこともきっと間違いないのだ。文学賞は時代に媚びる必要は無い。

さて、機械もヒューマンフレンドリに。ガジェットはやさしく、ディバイドを作らないように。これを突き詰めてしかし平易にし切れない最後のギャップを埋める、これがパソコンサポートという商売のミッションだ。露骨に我田引水で恐縮だが、弊方ブランド名にもその「やさしさ」の狙いを込めている。機会あればぜひ一度パソコン出張サポートを活用いただき利便性を体感いただければ幸甚であると、ぺたっと貼ったようなエピローグ風の一文で、強引に、長くなりすぎ駄文となり果ててしまったこの記事を結ぶこととしたい。

2011年12月23日 (金)

IKEAと新聞折込みチラシの意外な組合せ

パソコントラブルの9割以上はソフト的な原因で起こります。これは本当でしょう。だから、パソコントラブルのときは、修理(ハード屋さんですね)より、まずサポート(ソフト屋さんです)に相談下さい。こういうお知らせも、まあ、当っているとはいえましょう。可能性としては、ソフト的な障害が誤動作を誘発してハードが損傷したり、ハード的な不調をソフト側でカバーしようとパラメータを自動調整したあげくソフト的に不調に落ち込むことはありえる。ただ、現在のパソコンはハードとソフトできれいに分離して対岸の問題に影響されにくい構成となっていて、いい意味で上下に切れているといえます。

さて、本日の本題が、ブランディングとマーケティング、切れてなさそうで、やっぱり切れていたんかい、という話。

隔日かという頻度で新聞折込チラシを配布する大手スーパーがあるぐらいだから、そこにIKEAのチラシがあっても驚くほどのことはないのかもしれない。

ただ、無駄を徹底的に排除した、とか、環境に配慮した、とかいった北欧風のクールでハイセンスなイメージが、なにやらチラシというメディアのもつ泥臭い空気と見事な違和感を醸し出す。これをサプライズと呼ぶのであれば、見事にしてやられたということになる。

最寄の店舗が港北インター店で、ここは茅ヶ崎市。となれば、ものすごい広域に配布されたことになる。いや、茅ヶ崎市にけっこうな数の顧客がもともといて、緻密なマーケティングの結果、さらに潜在顧客を発掘できるという結論が得られているのかもしれない。茅ヶ崎市だけにフォーカスされた広告宣伝も理屈の上ではありえない話ではないが、茅ヶ崎で配布するぐらいなら藤沢市でも配布してるだろう。藤沢市のほうが購買力平均は高いはずだし、センスの点でもバッチリはまって訴求力が高いだろう。距離的にもそれなりに敷居が低いはず、消費者にとっては。

いやいや、あるいはもしや、最近オープンしたテラスモール湘南の集客力を見て、この層は狙えると思ったか。なにしろ、テラスモール湘南のテイストときたら、港北ニュータウンあたりの大規模モールのもつ雰囲気にそっくりなのだから。そのまま持ってきたんだろ、というより、どこでもドアであちらの世界にワープしたような印象。いや、これは私がそう感じただけかもしれないが。

アメリカのIKEAも香港のIKEAも港北店とよく似た雰囲気をもっていた。それをアイデンティティと呼ぶのだろうし、グローバルに一貫性のあるブランディングを行っていますよということなのだと思う。そして一昨日のチラシ。新学期の学童学生向けに机のセットをご提案。クリスマスプレゼントでいかが?ということか。季節感も微妙なこのマーケはさすがに日本独自のものだろう。そういえばちょっと前にもファミリークラブ会員向けに薄手のカタログを送ってきた。IKEAさんは、本気になられた、そう考えていいのだとすれば、経緯を含めとても興味深い。ちょっと勉強させていただきたいところ。

マーケティング無きブランディングなど想像もつかないが、ときにはブランディングをさておき、マーケティングだけ手を変え品を換え全力疾走もアリなのだというあたり。

2011年11月27日 (日)

iPhoneに無線LANのパスフレーズを入力するときに

与太話をひとつ。

iPhoneもAOSSで簡単に接続できるんだよね、って思ってる方は多いと思うのだが、話はそんなに簡単ではない。今のところ。

セキュリティ強度を確保するために、総務省のガイドラインでは21文字以上のパスフレーズを設定するようにと推奨されており、これに従った場合、iPhoneのあの小さいキーパッドと真剣に格闘しなくてはならない。

まあでも、21文字ならなんとか間違わずに入力できるかもしれない。10回ぐらい再試行を繰り返した後で。

だけど中には絶望的に長いパスフレーズを設定してあるアクセスポイントも存在するわけで、こうなるとフィニッシュまでに数十回のエラーが起こりうるというか、おそらくフィニッシュする日は来ない。だとすれば、パスフレーズを制約ギリギリ21文字にまで短くするほうが現実的だ。

この判断は悪くないと思う。

無線LANアクセスポイントを経由するデバイスが、今操作している1台だけ、ならば。

だけど、スマートデバイス時代へのとば口にある今。話が1台だけに閉じるような幸運は、期待するほうが甘い。全部設定し直すのが最善の解だとしても、これをお客様に納得いただくのはかなり難しい。なんでそんなに時間がかかるのか、という素朴な疑問。

というわけで、iPhoneを無線に繋いで、という極めてシンプルのはずのご注文が、とんでもない地雷原と化す。そういう状況においても、笑顔で、何事も無かったかのように作業完了するのがプロであり、おもてなしの心のはず。そのはずであるのだが、顔がひきつって、それでもそれなりの時間で作業完了できて本当に良かったと、心の底からホッとするようではね。

まだまだ人生修行が足りません。

そう同僚がこぼしていた、というお話。

お後がよろしいようで。

2011年10月 6日 (木)

感謝の気持ちを込めて

我らが巨星が帰天された。

IT系で起業を志すほとんどの者にとって、まずは大スターであり、そして遠く届かぬ目標であり、そのスピーチは私達の心の拠り所となってきた。スタンフォード大学卒業祝賀式での、高名な、『ステイハングリー、ステイフーリッシュ』、私も生涯忘れないだろう。

今やスマホが爆発的普及期を迎えたが、彼がiPhoneを世に出すまで、携帯型コンピュータでは何度も何度も事業の失敗が繰り返されてきた。業界関係者の哀悼の辞ではだいたいここに言及するのだが、さらに一つ忘れてならないのは、ソフトウエア開発者が作品を世に出すチャンスを大きく広げてくれたこと。

そう、アップストアだ。

ソフトウエアをパッケージとして世に出すまでには少なからぬコストが必要であった。小規模企業にとっては、まさに命がけ。社運をかけての挑戦となってきた。だが、今は違う。ソフトウエアをWebサービスの形で公開するのは容易である。課金は少々問題だが。そしてさらに、アップストアでは課金の問題までクリアされる。3割のウワマエをハネられるとはいえ、これまでは直販のチャンスなんてほとんどゼロと言って間違いなかったのだから、こんなに嬉しいことはない。

技術者を資本の頚木から解放してくれたのだ。今の若手ソフトウエア技術者は幸福だね。競争もグローバルで熾烈だけど。

そして、私もソフトウエア技術者として、心より感謝しております。本当に、ありがとうございます。

チャンスの大きいところでは競争も激しい、という原則。スマホのアプリも例外ではない。多数の競争相手に埋もれず儲けるのは至難のわざと言われる。それほど腕に自信が無いなら、アップストアには宣伝用の派手な奴を出しといて、アプリの受託で儲けるのが定石だろう。少ない工数で作れるから値段も手頃、中小企業でもステイショナリーがわりに配布するプロモーション用の独自アプリのニーズが潜在するはずだと考える。

かくいう我が社も、HTML5コンテンツとマルチデバイスアプリ開発という、いわばトレンディでミーハーな方向に色気を見せていることは事実ながら、パソコン出張サポートという地味な業態の「ねっと猫の手」も、試すべきことは山のように残っていて、これは車の両輪のようなもの。

市の施設の予約が全部ウェブで可能になったといっても、スーパーの買い物が同じ値段でネットで買って宅配されるようになったといっても、利用者の大多数はアルファユーザのわけがございません。普通のおじさんおばさん、お年寄りもキッズも利用者のわけで、誰か教えてくれ、環境作ってくれ、って言ったって、忙しい人ばかり。そういうときに、手頃な料金できめ細かに面倒見てくれるサポートのニーズは安定的に存在するでしょう。

ということで、サポートのほうでも、社会の要請に応えてゆきます。

iPhoneのようなすごいデバイスを世に出すような偉業には実力不足で何にも貢献できなかったけど、これを用いたサービスを膨らませてゆくという方向で、大先輩の残された貴重な資産を活かして社会を豊かにしてゆく所存です。

2011年8月 5日 (金)

Yahoo!ロコプレイスを齧ってみた

今、ローカルがビジネスとして面白い。

パソコンサポートってのも、全国ネットで営業の少数の大手様でない限り、地域密着ビジネスの最たるものであって、『ランチェスター』戦略が威力を発揮するような局地戦がメインの商売だと、こう考えるならばそれはそれでまた面白い工夫と実証の場となるのだろうと思います。

だから、『Yahoo!ロコ プレイス』なるサービスがアナウンスされたと知るや、飛びついてみるというアクションも、自分の行動として無理からぬことだわなとあっさりと腑に落ちるところなのです。

こうしてとりあえず作ってみたのが、『パソコンを売っていない茅ヶ崎のパソコン屋さん』です。ドメインはこのサービス専用に新しく設えられたもののようで、Yahoo Japanサイトのリンクジュースのお裾分けみたいな余得は皆無な模様んトコがいささかがっかりではあります。

無料の「エントリーコース」じゃなくて有料コースなら、もっと御褒美がたっぷりなのでしょうけど。

それでも、定型的なホームページを作るには、なかなか快適なサービス。HTMLだCSSだJavaScriptだっ、てな余計な知識は全く必要無い。お好みのテンプレートを選択して、写真やら必要な情報を埋めてゆくだけ。ミニマムなサイトというのなら、とりあえずこれでいいのかもしれない。ただし、テンプレートの選択によってサイトとしてのテイストがかなり異なってくるので、注意が必要。上記サイトでも、最初はブロンズ調の凝ったデザインを適用してたのだが、どうも商売のほうで演出している雰囲気をぶち壊しているような気がしてきて、色々変更したあげっく、もっともシンプルなテンプレートに落ち着いてしまった。

リストの最初にある、多くのユーザが無難な選択肢として選びがちなヤツです。

なお、こういう地域密着ものは地図上にアイコンが表示され、お客様に『近い』と感じてもらうところがミソ。で、このサービスでは登録された業者だけが表示されるのかと思いきや、おそらくタウンページに記載されている業者は事前に網羅されているようで、『ねっと猫の手』も2件存在する上に、法人のほうもエントリされている。法人のほうは企業向けサービスだから、地図上にプロットされててもあまり便益はないのですけれども。

で、いずれこのサービスの主戦場は、スマホに移ることでしょう。

その端末から近くて魅力的な店、そのポジションをYahoo! Japanさんに『推し』てもらえるアドバンテージには、お金を惜しみません、そういう気持ちはよくわかります。いずれドル箱になる路線です。

その店で食事をするために旅行をする価値があるというのがミシュランの☆☆☆の定義ではあったけど、とりあえずラーメン、とか、出先で急な打ち合わせで喫茶店、とか、そこそこの品質をクリアできてれば、あとは近ければ近いほどいいというのが忙しい人々の選択行動。店としての志が蝕まれるような話だが、それでも、遠くても繁盛する店は少なくないし、立地抜群で速攻撤退となる店もあることは忘れてはなりません。

で、弊方の属するような『訪問』方のサービスは、今回は明らかにお呼びじゃないという雰囲気だったように思います。そりゃそうでしょ。どんなに離れてたって、伺います、って申し上げているわけで。それも、すぐに、ですから。

2011年4月14日 (木)

平塚図書館システムのリプレースに考える

広域利用で大変お世話になっている平塚市立図書館のことについてです。

この4月8日にホームページが一新されたということで、本来はご同慶の至りとばかりグレートだエクセレントだとお世辞の一つ二つも述べさせていただくべきところであるが、こと図書館システムに関する限り、茅ヶ崎市の姉妹都市である岡崎市の市立図書館がミソをつけたことが広く知られるに至り、茅ヶ崎市の図書館システムもその岡崎市システムと基本的には同じシステムとの震撼すべき事情もあるから、このテーマに関しては美辞麗句を弄する愚は自粛としておこう。

なにしろパソコンとウェブアプリ。本業ストライクゾーンだ。ちっとは役に立つ情報を生み出す努力をしてみたい。

計画停電だシステムの入れ替えだということで、平塚市立図書館はおよそ半月ほどにわたり「店」を閉めていた。その間、ウェブサイトも閉じて、リプレースを行っていたわけだ。ホワッツニュー? サプライズを期待するなという方が無理だろう。

市民のユーザ様方が使うクライアント機、これも要するにウィンドウズパソコンにキオスク端末風のシステムを乗せたものだが、画面の視認性が飛躍的に向上した。でもソフトの見かけは同じだから、ハードを入れ替えたか、あるいは丁寧に心をこめて掃除しましたということかもしれない。いずれにせよ、本題はここではない。

ホームページがリニューアルされたのだ。

トップページ、中央図書館書架で絵本を読むお嬢さんは、絵として綺麗だけど、美人も3日で飽きるという。このホームページは、毎日のように訪れるヘビーユーザーを向いて設計されていないかもしれない。

県立図書館と、平塚図書館、藤沢図書館、寒川図書館、基本的に同じシステムを土台にしていて、操作には共通性があるのだが、各図書館でカスタマイズすることであえて個性を持たせていて、姿勢の違いのようなものが見えてきて、面白いものだ。

藤沢図書館は、明らかに常連さんの操作効率を重視している。対するに、今回の平塚図書館システムでは、一見さんのエクスペリエンスをより重視していると感じる。あるいはホームページ業者の甘い言葉に乗せられたということかもしれない。使い慣れた人にとって、この新システムは使いにくいのではないかと推察する。

例えば、ログイン画面。テキストボックスとボタンが必要以上に離れているのは、視認性を向上したと説明されるかもしれないが、マウスの移動距離が増えることになって、アレレな印象に直結する。また、トップページの階層メニューは、初めて訪れたユーザが情報を探すにはいいという意見もあるだろうが、慣れてきたユーザにとっては、見かけの同じボタンが並んでいるように知覚されて、快適感が損なわれるのではないか。

藤沢図書館では、よく使うリンクは色も形も変えてあって、さらにボタンとして大きく作られていて、一発でマウスの位置決めができて、クリックが速攻でできる。目をつぶっていても操作できるなんてわけはないが、何も考えなくてもぼーっとしていても間違いなく操作できるというのは、常連さんを大事にした設計ということができると思う。

一方、リニューアルとともに県立図書館のホームページから横断検索ができなくなってしまって、これは自他共に認めるヘビーユーザーの諸兄には辛いだろう。夢の中で、思わずスクリプトをちょこちょこっと書いて走らせてみると、最初は高速にレスポンスが帰ってきたのが、そのうちリジェクトされるようになって、これは岡崎市立図書館の一件のリブラハック氏の二の舞になるかと戦慄が走り、すぐ止めた。夢の中の話だけど。

ということで、ひとかたならずお世話になっている図書館に対して述べさせていただくにはあまりに失礼なことを勝手に言わせてもらった。御免なさい。でも本音。愛情の裏返し、ってことですので。

平塚図書館のますますのご発展をお祈り申し上げます。

2011年3月24日 (木)

無理なく意味のある貢献をするために

東北関東大震災の被害にあわれた方々に、心よりお見舞い申し上げます。

この未曾有の危機に、わたしは何ができるのか。考えた末、業績連動型の寄付という方法を選択させていただきました。

前記事のように、3月6日に東京ドームでイーグルスのライブをみて、まさか11日にあんな大災害があって、計画停電なんて事態に至り、その東京ドームでナイターなんて話に強い怒りを感じたとて、それで自分が何もしないというのでは話にならない。

医療や土木等のスキルがあれば話は早い。が、ソフトのディベロッパなんて温室育ちの生命力の乏しいオヤジが現地に行っても、腹が減った、トイレはどこだ、寝る場所をよこせ、なんてことだから、足手まとい以外の何物でもない。それならおとなしく、後方支援。物出せ、金出せ、そして口出せ、だ。

口を出すと言っても、知らないことに余計な口を挟むということではない。動かない、保身に走る、隠蔽する、といったありがちな人々がありがちな行動に流れるのを抑止する力となるよう、民主主義を支える善意のいち市民として、注視すべきところに注視し、言うべきことを言う、ということになると考える。

頑張れ文科省、と言うのも少しは役に立つのかもしれない。行政としては応援してもらってもなあと思うかもしれないが、相手側に多数の応援がいるというのは無茶な行動を起こそうとしている一派へのプレッシャーにならないこともないだろう。

今回の未曾有のピンチは、米国では、日本は乗り越えると信じているとコメントされたのが報じられるように、ま、要するに他人事。対岸の火事。お手並み拝見。何とかしてやろうというアニキ風を吹かしてくれてはいない。頼れるのは自力だけ。だけど、多くの人が言うように、これはある種のチャンス。単なる言葉の綾ではない。生まれ変わる機会として活かしてゆくことを考えるべきだ。

かつて何冊も読んだ成功哲学の本の多くには、あなたの収入の1割を貯金し、1割を寄付しなさい、そう共通して書かれていた。国として真に自立するために同胞を支える。個人主義だ拝金だ市場原理主義だと浮かれた戦後の日本では片隅に追いやられ育てられてこなかった美徳だ。米国という庇護者に自立を促されて真の戦後を迎えるというのであるならば、この美徳を新たな連帯感や愛国心の出発点とすべきであるのかなあと、自分の足りない頭ながらに考えるのである。

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